「依存症ビジネス」について、考えてみる・・・

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 依存症といえば何を思い浮かべるでしょうか・・・。パチンコ競馬競輪含めたギャンブル依存、アルコールなどの飲酒依存、ゲームやネットなどのデジタル依存・・・いろいろありますよね。

 

 日本では、依存症ビジネスみたいなものが横行していて、依存にある面では寛容でありながら、ある面で異常に厳しいんですよ。それはメディアやSNSが行ってきた印象操作みたいなものの成果でもあって、ハチャメチャな金になるから放置されているんですよね。コンビニでストロング系酎ハイがいつでもどこでも買えるのは控えめに言って狂ってます。

 

 例えばアメリカ。フィラデルフィア・ゾンビって最近よく聞きますよね(ちょっと前まで検索してはいけない言葉扱いされてた)。薬物によって心と身体を破壊された人々が街をゾンビのように徘徊する・・・。そして、重度の薬物依存症になった人が麻薬を買う金を稼ぐために麻薬売買に手を染めるという負の連鎖が起こっています。フィラデルフィアケンジントン通りの現状が動画で世界中に拡散されたことによって、自由と夢の国アメリカの幻想は完全に崩壊しました。

 

www.youtube.com

Streets of Philadelphia, Kensington Ave Story, What happened today, September, 15, 2021.

Kimgary Youtubeチャンネルより動画引用

 

 麻薬が日本で厳しく取り締まられていることは誰もが承知の事実。ですが、麻薬と同等に恐ろしい依存症を引き起こす様々な要因が日本の街には潜んでいます。

 

 それが、アルコール・ギャンブル・セックスです。私はこれを3大害悪と呼んでいます。これらにハマるともれなく人生が狂うから。それと、生きて行く上で必ずしも必要でないにも関わらず、異常な中毒に引きずり込む依存性があるからです。

 

 まずアルコール。以前は適度な飲酒が身体に良いとか言われてましたが、そんなこと良いはずがありません。近年ではアルコールを摂取することによる脳の萎縮などが散々取り上げられているにも関わらず、度が高くて甘味の強いチューハイが好んで消費されています。その最たる例がストゼロ。こんなん狂気の沙汰でしょ。酒好きの方には申し訳ないのですが、こんな劇物飲んでたらそりゃ健康診断引っかかるわと思わざるを得ません。強いアルコールに甘い味付け、あっという間にグビグビ飲めてフレーバーも多種多様。企業は我々を酒に溺れさせるのに必死なようです。

 

サントリー ストロング・ゼロ-196℃ ダブルレモン Amazon販売ページからURL引用

 

 次にギャンブル。パチンコ店や競馬をはじめとする賭け事は日常に深く浸透していますから、あまり疑問を持たない人も多いみたいです。しかし、賭け事もとい競争は人間の本能に訴えかける強烈な魅力があります。ギャンブルで脳がバグってしまと、元に戻るまでめちゃくちゃ時間がかかります。私の父親が大のパチスロ好きで、スマホに無料パチアプリを入れまくって遊んでいたんですが、それはまだまだ良い方です。重症のギャンブル依存症だと生活費とか食費もギャンブルにつぎ込みますから、とんでもないことになります。

 

 最後にセックス。これには自慰行為やポルノも該当します。ポルノの恐ろしいさたるや、凄まじいです。私も以前はポルノ中毒者だったので分かるのですが、過激なポルノを見て自慰を行った後に、すごく惨めな気持ちになるというか、気分が鬱っぽくなるんですよね。ドーパミンという脳内快楽物質が過剰分泌されることで、ポルノが最高に気持ち良くなり、さらに過剰な刺激を求めるようになる。もちろん自慰に限らず性全般がそうです。性感染症の危険もありますし。

 

 

 基本人間はドーパミンやアドレナリンなどのホルモンまたは快楽物質によって、活力を得ています。人類はそれを狩りや採集などのサバイバルに、生殖と種の存続のために利用してきました。しかし、現在のビジネスの大半はこの本能と快楽を利用して、サービスに人を縛り付ける方法を常としています。

 

 いわゆる「依存症ビジネス」です。パチンコも、ゲームも、ソシャゲのガチャも、有名番組も、レストランも・・・。その殆どに快楽と報酬が結びついているといっても過言ではありません。人間と依存は断ち切れない関係性があるので、仕方ないとは思います。しかし腹が立つのは、世間一般に依存症=ダメ人間、中毒=心の弱い人がなるという偏見があることです。

 

 依存っていうのは理性で何とかできる問題ではありません。もし止められるのならば、パチスロ打ち過ぎて生活保護受けてる人なんて最初からこの世にいません。本能的に思考や行動を束縛してくるから依存・中毒なのです。人間が自身を律する事かできる存在であるならば「なんか今日勝てそうな気かする」とか言ったりしません。

 

パチンコに熱中する人のイラスト いらすとやより画像引用

 

 すこし前にドーパミン中毒という本がベストセラーになったように、近年脳の報酬系や快楽物質について全世界の関心が寄せられています。PCやゲーム機の普及によって、デジタル依存などに警鐘が鳴らされている中で、原始的なギャンブル依存やアルコール依存にも目が向けられるようになったのです。

 

ドーパミン中毒 Amazon販売ページよりURL引用

 

 依存症ビジネスの例については皆さんが体験したことが一度はあるようなヤツで、「この食べ物リピートしよう」だったり「あそこのラーメン味濃くて美味いよな」とかがそうです。特に食べ物。店側の方針で、脂質と塩分が高めな料理が提供される場合があります。ガツンとくる濃い味で報酬系をぶっ壊して、またあの快感を味わいたい!となるわけです。以前中国で麻薬ラーメンで客を中毒状態にしたという事件がありましたが、合法な中毒も十分に怖いものです。

 

news.livedoor.com

麺料理に中毒性のある麻薬成分を混入 中国で同様の事件が頻発 ライブドア・ニュースよりURL引用

 

 アイドルにホストに配信者も報酬と快楽を上手いこと使い分けています。握手券だったり、グッズだったり、コラボ商品だったりを巧妙に買わせようとしてきます。最近だと「スーパーチャット(投げ銭)」が分かりやすいでしょう。普段は反応してくれないVTuberがスパチャを送ったときだけに過剰反応をする。それが高揚感と興奮を煽ってさらに金を、時間を貢ぐというループに陥るわけです。実際に自分の許容範囲を超えた金額をクレジットカードで投げてしまうといった事例も数多くあります。

 

news.yahoo.co.jp

親のカードで500万円使い込む高校生や学費を使い込む学生も…未成年の高額「投げ銭」の実態と対策とは

Yahoo!ニュースよりURL引用

 

 なぜこういう人の本能を刺激して金を稼ぐ行為が合法で許されているんだろう?と思うことがあります。いや、それはマーケティングの方法として間違ってないから、何も問題ないだろうとも思うのですが・・・最近はあまりにもそういったものが顕著に現れているなと感じる部分があります。例えば推し活ブームもそうですし、ソシャゲのガチャで何万溶かしたとか平気でSNSに投稿がありますし、酒やたばこの広告も日々進化しています。

 

 こういう依存症を作り出すビジネスっていうのは金になるんですよね。軽い気持ちで何千何万もの金をつぎ込ませることができるように、様々な仕掛けが施されていて、それらは一度ハマったら簡単には抜け出せないんです。性的なサブリミナル(正確にはサブリミナルっぽもの)があったり、課金ページがすごくアクセスしやすかったり、ワンタッチで支払いができてしまったり・・・。これって殆どの依存原因に当てはまると思うんですが、アクセスのしやすさが重要な要素になってるということですね。ポルノもネットで異常普及しましたし、酒だってコンビニとスーパーで簡単に買えてしまいます。

 

 韓国や中国ではパチンコなどのギャンブルを撲滅するキャンペーンが行われたり、路上飲酒などに厳しい罰則が設けられています。別にお隣さんがこうだからこうしろとか言う訳じゃないんですけれども、日本は依存原因へのアクセスのしやすさや、依存しやすい商品・サービスの流通量がとんでもなく多いです。インターネットポルノとか海外の比じゃないです。

 

 依存を基に循環している生産消費ってとても不健全なんです。良い製品を作ってそれが認められて売り上げに繋がり、その後継製品や続製品が生まれるという健全なサイクルをぶっとばして、利益を上げることが第一になっている。その為、品質や安全性がおざなりになったとしても、依存性の高いものを商売道具にすることで、その場では稼げてしまう。その成功体験が更に需要と供給を歪ませていく。これが負のスパイラルだ・・・。物価が高いとか給料が上がらないとかそんなのよく考えたら当たり前なんですよね。薄利多売に依存性を増したビジネスモデルばかりを我々が選択してきたので、維持できなくなるのは当然のことでしょう。第一次産業とかが壊滅的なのに、サービス業とか加工業なんて持続できる筈がありません。皆楽に金を循環させるだけのビジネスを成功させたいので、現在の状況は地獄なのです。

 

 そして真面目に良い物を作って売上げを出そう!と思っている企業や人々がこの依存症ビジネスに対抗できるかというと、絶対に無理です。なにせ人の本能や快楽に紐付けられた商売な訳ですから、高くて品質が良いモノよりも、安く早く粗悪品でもいいから一時の快楽を得たいという流れで消費者は欲に打ち負けるわけですね。そして真っ当なビジネスは潰れに潰れ、今やほとんどが依存症ビジネスという訳ですね。

 

 私はこういう依存性の高いコンテンツや商品が存在していることが悪いと言いたい訳ではないんです。そういうのがあってこそ、何かに熱中できたり仲間内でわいわい盛り上がったりできるわけですから、それ自体が悪いのでは決してありません。ですが、人生設計をむちゃくちゃにしてしまう依存や、心身の健康に害を与える中毒は完全に害悪です。FG○とか○じさんじとか○郎系とか某マッチングアプリとか(偏見も多少ある)だよ。

 

 世間に蔓延る依存にどう対抗すべきか・・・。私は結構前から考えているんですけれども、当時は深刻なポルノ依存だったんで、これをどうにかしなければと考えていたんです。その最適解が

 

アプリやりすぎて画面を叩き割られるスマートフォン ぱくたそフリー素材より画像引用

 スマホ(原因)を破壊することです。依存原因からとにかく距離を置く、どうやっても触れられない環境を作るのが効きますね。例えば近くにコンビニとか酒屋がない場所に引っ越しするとか、携帯のギガを超少なくするとかです。依存症って意志でどうにかなるものじゃないんで、近づかない、視界に入れない、考えないが鉄則です。パチンコを止めたかったらパチンコ店の前を通らないとかのレベルじゃなく、パチ屋が乱立している駅には絶対に降りないとか、打ちたくなったら自宅の鍵をぶっ壊して出られなくするとかそういう過剰な対策が必要です。

 

 そして依存症になった人間をメディアは袋だたきにして、ろくに専門知識のないコメンテーターに語らせて「こんなことをするなんて残念です・・・」とか抜かします。自己責任とか根性の問題にするのは簡単です。でもそれじゃ具体的な対策にならないし、世の差別と偏見を増長させるだけです。実際、生活保護とパチンコが同時に取り上げられて、生活保護をもっと厳しく審査すべきだ!とかそういう論争が起こってしまいました。

 

 依存症への理解や対策をちゃんと取ろうと思ったら、ニュースでコメンテーターが遺憾コメントをしたり、ダメ人間のレッテル貼りなんかするわけがない。テレビやSNSのメディアも、強い言葉や有名人のインパクトによって、依存性・刺激性のある記事やコメントを欲しがっているので、そうなります。そうじゃないと、商売が成立しないので。

 

 最近は依存症やドーパミン中毒の人に向けた講演会やセラピーが開催されることが増えてきました。そこでは、依存症をれっきとした「病気」として捉えて、具体的な段階を踏んで改善を目指すといった取り組みが行われています。私自身、ポルノ中毒だったころと比べると性への渇望はかなり低くなりまして、少なくとも日常生活に支障が出ない程には回復してきています。

 

 皆さんも、日々に潜む依存には気を付けましょう。

 

 それでは、さようなら。

 ガァーーーーーーーーツッッPiーーーーーーー(絶命)